March 18, 2004

「花より団子」「質より量」

またまた、ガイドブック批評。2000年夏、ギリシャ旅行の計画を立てるため情報を集めようとしたときに難儀な思いをしたことがあります。その年のギリシャ旅行ではオリンピア、そしてギリシャの世界遺産第1号、アポロン・エピクリオス神殿があるバッサエ(バッサイ/バッセ)を訪れることが選択肢のひとつでした。
そこで情報収集。ところが、そのときに発行されていた日本のガイドブックにはこのバッサエの情報がまったく載っていないのです。唯一バッサエへの行き方が掲載されていたのは、『イタリア・バチカン・ギリシア・マルタ 世界遺産を旅する―地球の記録』(出版社:近畿日本ツーリスト/ISBN:487638620X/発行年月:1997/07)という本で、ハイウェイを使った行き方が載っていました。しかし、当時レンタカーを借りるつもりは毛頭なく、調べている時間もそうなく、結局オリンピアとバッサエはあきらめたという経緯があります。 とにかく、バッサエの情報が載っていないのです。日本人は「世界遺産」大好き。それはおいておいたとしても、この遺跡を世界遺産たらしめている理由のひとつ、コリント式とイオニア式の2つの様式が用いられた神殿は一見の価値ありでしょう。保存状態もアテネのテセウス神殿と並びギリシャでは屈指とされています。

海外のガイドブックではどうでしょう。海外ガイドブックの邦訳本を見てみると、2001年秋に出版された日経ナショナルジオグラフィック社の『ギリシャ』(ISBN:4931450156/発行年月:2001/09)や、同朋舎の『アテネ』(「旅する21世紀」ブック―望遠郷13 ISBN:4810422305/1997/02)にはバッサエの情報が載っています。また、海外では幅をきかせているLonely Planetシリーズの『Greece』もバッサエを扱っています。やはりみどころなんですね。海外のガイドブックと日本のガイドブック、なぜこんなに温度差があるのでしょう。もしかしたらそれは、バッサエへの道のりが非常に不便ということにもあるかもしれません。とにかく日本人の海外旅行は、「どれだけ多くの場所を」「どれだけ速く回れるか」にあるようですから、そのニーズを満たすために、不便な場所はたとえ一見の価値ある場所でも掲載しないということも考えられます。

しかも、日本のガイドブックでは、レストラン、ホテル、そしてショップなどの情報がどれだけ出ているかが重視されるようです。「花より団子」そういった旅行の楽しみ方も否定はしませんが、「団子より花」的なガイドブックがあってもいいのではないでしょうか? そう感じていたところに「Lonely Planetシリーズの邦訳化のニュース。この2003年の秋くらいから出版が始まっているようですが、『ギリシャ』はまだのようです(とはいうもののこれまた海外のガイドブックの邦訳ものですが……)。

さて、日本オリジナルのガイドブックを最近、いくつか見たところ、バッサエを記述したものがあるようです。ちなみに、2002年5月にギリシャを旅行したときに、「やっぱりバッサエに」と思って調べたところ、アンドリッツェナがバッサエ観光のベースであること、このアンドリツェナへはアテネからバスのルートがあるということを旅行代理店に教えてもらいました。しかし、この年もギリシャの滞在期間が短かったため諦めざるを得ず……。いつの日になるのやらバッサエ。

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