December 07, 2004

【覚書】『MASTERキートン』のギリシャ─「迷宮の男」第1巻第1話

あらすじ

国際的ジャーナリスト、レオン・パパスが故郷・ギリシャの海岸の崖から転落死した。不用意に崖から転落したことに加え、パパスの生命保険の受取人が疑わしい。その受取人とは、愛人・ソフィアでも、血縁関係にあるものでもなく、アテネのオックス美術商会社長、オックス・ベイヤー。不審な点の多いパパスの死に、世界最大の保険組織、ロイズは、保険調査員として、考古学の講師を務めるキートンに調査を依頼する。

舞台:ギリシャ、ドデサンカ県、インドロス村

架空の村。「ドデカンサ県」はロードス島などを抱える「ドデカニソス県」と想像される。

トルマダキア

キートンが依頼内容を聞いたレストランで食べていた料理。 ドルマデスの小さいものをドルマダキアと呼ぶらしい。ドルマデスは挽き肉と野菜入りピラフをブドウの葉で包み、スープで煮込んだもの。卵とレモンを合わせたエッグレモンソースや、ヨーグルトとキュウリのソースをかけて食べる。キートンはこのドルマデスがおいしいということで、厨房で料理長にあいさつをする。実際にギリシャでは、お客が厨房に入ることは珍しいことではない。メニュー選びの際、厨房に入れてもらい、その日の食材を見せてもらって料理方法を指定することは多くのレストラン、タベルナで可能。

オリンピア 競技場へのアーチ

要石

村の通りに残る。この要石を崩すことでキートンは敵を撃退する。これはオリンピアの競技場への入り口に残るローマ時代のトンネルの一部をモチーフにしていると思われる。

オデュッセウス

キートンは敵を撃退して後、レオン・パパスがオックス・ベイヤーから守ろうとした宝をソフィアに見せてもらう。それは、オデュッセウスを肖像とするイタキ島の金貨。
トロイ戦争のあとイタキ島に10年もの歳月と幾多の苦難を乗り越えて故郷に帰ったオデュッセウス(英名:ユリシーズ)はホメロスによる有名な作品。ただし、ユリシーズが故郷に帰った後、祖国が荒廃していたというのは『オデュッセウス』にはなく、オデュッセウスは、再びイタキの王として、ペネロペとともに一生を幸せに過ごしたことになっている。なお、イオニア海にイタケという島が実在するが、この話にでてくるイタキ王国は、このイタケ島と東に浮かぶケファロニア島であり、オデュッセウスが帰島したのはケファロニア島とする説もある。

キートンは最後に、レオン・パパスが見つけ、愛人ソフィアが守っていたイタキ島の金貨を一枚、ソフィアからもらうことになるが、これは実際には不可能。持ち出しすると刑務所に入れられます。

週刊文春に原作者に関する話が掲載されていたそうです。こちらにその記事のサマリーがあります。だれが原作者であれ、いい作品はいい(原作も画も)。それだけです(2005/6/21)。

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