October 24, 2004

ギリシャで入出国審査を! ─ シェンゲン協定 ─

便利になれば、その一方で失ってしまうものがあるのは世の常。そのひとつが、パスポートコントロールです。
1991年2月末、新潟からソ連・ハバロフスクに飛び、そこからシベリア鉄道でモスクワに、そして、ポーランド、ドイツ、オーストリア、イタリア、ギリシャ、ユーゴスラビアと6週間のヨーロッパ旅行をしたとき、パスポートに押される入出国のスタンプを見ながら、「ああ、いろんな国を旅行してきたな」と実感していました。当時社会主義国だったソ連、そしてポーランドの入出国では、長い待ち時間になんとなくドキドキしながら、自分の順番を待ったものです。

ギリシャ入国時の査証

1991年ギリシャ
入国時の査証

入出国審査なんてめんどくさい、行列待ちなんか嫌だというのは、もっともかもしれません。また、ある国を旅行したという事実は、スタンプがパスポートに押されていないからといって揺らぐものではありません。先にソ連を旅行したと書きましたが、当時ソ連を旅行する際には、 事前に大使館でビザを受ける必要がありました。そのビザはパスポートに押されるものではなく、別紙だった上、ソ連出国時には当局に回収されるので、当時のわたしのパスポートにソ連を旅行したという証拠は残っていません。

ギリシャは現在、シェンゲン協定に批准している国のひとつです。シェンゲン協定はEU内国境の通行自由化と簡素化を目的とした共通滞在規定です。加盟国以外の国民の場合は、査証免除滞在が6ケ月以内90日間に制限され、例えば査証免除で加盟国内に90日間滞在すると、シェンゲン協定批准国以外の国で90日間を経なければ、加盟国地域への再入国は原則的に認められません。パスポートコントロールは、この協定に基づいて、シェンゲン協定批准国から入国した場合、最初の批准国到着地で入国審査、シェンゲン協定に批准していない国に出国する場合、最後の批准国出発地で出国審査となります。
つまり、ローマ経由でアテネに日本から向かった場合、イタリアで入国審査、ミラノ経由でアテネから日本に帰国した場合は、イタリアで出国審査を受けるのです。このため、2004年の旅行では、ギリシャに入国した記録も、出国した記録もわたしのパスポートには残っていません。

ギリシャ入国時の査証

現在はこんな感じ

でも、やはり、海外を旅行したときには、パスポートに何かスタンプを押してもらいたい。たとえ、行列待ちがあっても、とずっと思っています。帰国して、パスポートを眺めたときに、そこに自分がギリシャを旅行した公的な記録として、スタンプが押されていてほしいのです。

どうやったらスタンプをもらうことができでしょうか? 方法はいくつかあります。北周りであれば、シェンゲン協定に批准していない国、つまり、イギリス、アイルランドを経由する方法。EU加盟国ではイギリス、アイルランドがこれにあたります。そもそもEUに非加盟であれば、ノルウェー、アルバニア、ロシア、ブルガリア、ルーマニア、トルコ。南回りならどこの国も大丈夫でしょう。とはいえ、アルバニアのように日本からの直行便がない国もありますし、トルコのようにEUへの加盟申請を行っている国は、いつかシェンゲン協定に批准するでしょう。ロシア、つまりアエロフロート系の航空会社を利用するのは個人的にちょっと腰が引けてしまいます。現実的なのは、イギリスを経由すること、あるいは南回りを利用することでしょう。でも、スタンプのために経由地で時間を使ってしまうということになりかねません、南回りだとトランジットで一泊ということもありえます。

となると、同じことを二回目も言ってしまうことにになってしまうのですが、ギリシャへの直行便が、すべての望みをかなえてくれるのでしょう。

ここに掲載した査証のスタンプ画像は、当時パスポートに押されたものを元にイラストとして起こしたものです。海外を旅行された方はお気づきかもしれませんが、往々にして、パスポートに押された査証はかすれて読めないことがあり、わたしのパスポートにあったものも同様でした。一部想像しながらイラストとしている部分があります。

Categories