
今回の旅行は「滞在型のリゾート」がテーマということになった。2つぐらい島を回ろうということになり、ナクソスとパロスに行くことになった。二つの島は近く移動にさほど時間がかからないという理由もあるが、ナクソスにはかねがね見たいと思っているものがあり、さらにパロスは1991年にアテネで知り合った坪井誠司さんのおすすめの島という理由もあった。
ナクソスで見たいと思っていたのが、アポロナスとメラネスにある未完のクーロス。朝から早速、旅行代理店に行って、アポロナスに行く方法を聞く。一言「レンタルバイク」。旅行代理店に紹介されたレンタルバイク屋へスクーターを借りに行く。パートナーは二輪普通車の免許を持っているが、自分は普通四輪車のみ。レンタルバイクのオヤジは免許証を見るなり、 「大丈夫か?」としつこく聞いてくる。日本では普通四輪車の免許で原付が運転できること、過去に原付を運転したことを説明。不安げな二人のオヤジを後にアポロナスへ出発。

アポロナスへは島の北側の道を走る。途中三叉路があるが、そこを過ぎればひたすら一本道。かなり標高の高いところを走っているようで、Tシャツだけでは肌寒いし、空は曇り気味で、いつ雨が降ってもおかしくない。標高の高い山とそこにぶつかる風で雲ができ比較的雨も多いため、ナクソス島はキクラデス諸島の中では緑に恵まれているという説明を体感。
1時間ぐらい走ると、ベネチィア時代の城壁が見えてくる。ここで一休み。スクーターと一緒に借りたヘルメットが窮屈で、頭が痛くなっていたので、この休みはいいタイミング。一息つくと、西欧人のカップルがシャッターを押してくれと声を掛けてくる。シャッターを押した後どこから来たのか聞くと、ちょっとキョトンとしたあと「ギリシャ人だよ」と答えが返ってくる。

さらにスクーターを30分ぐらい走らせると「APPOLONAS」の標識を過ぎる。目の前には次第に、アポロナスの村にある教会の青い屋根とエーゲ海が見えてくる。アポロナスの村の手前に「Kouros」という看板がばっちりと出ていて、何台かのバイクが止まっている。同じ場所にスクーターを路肩に止め、早速目的のクーロスに。 みんなクーロスの上に登ってその大きさを確認したり、アポロナスの方を眺めたりしている。クーロスは思っていた以上に大きい。ガイドブックによれば、全長は10.5メートル。紀元前7世紀に作られたもので(というより、「作られていた」もので)、ひびが入ったために放棄されたそうだ。。クーロスとされているが、一説にはデュオニソス像やアポロン像とも。さっきのギリシャ人カップルがまたしてもシャッターを押してくれと寄ってくる。今回は、こちらも写真をお願い。

クーロスを見た後はアポロナスへ。アポロナスは小さな漁村。村の真中に小さなビーチがあり、海水浴客でにぎわっている。ビーチを取り囲むようにちょっとしたタベルナやカフェ、雑貨店が並んでいる。にぎわってはいるけど、どこかのどかな感じがする。昼食を取り、しばしばぼんやりと過ごす。 タベルナを出たあと、ギリシャ製のシルバーアクセサリーを売っている店を冷やかす。店のオヤジ曰く、「家族でデザインから製作、販売までやっている」。ということは他じゃ手に入らない……。冷やかしのはずがちょっとその気になる。品定めをしていると、オヤジが「ナクソスは気に入ったか?」と聞いてくるので、「静かでいいところ。観光シーズンなのにミコノスみたいに人がたくさんいないし」と答えた。ミコノスに行ったのは1998年の10月。観光シーズンも終わる時期で、人の波は落ち着きつつあるという感じだったけど、それでも人が多かった。超ハイシーズンの今、ミコノスはどうなっているのだろう……。オヤジは「ミコノスはクレイジーなところだ」と言った気がする。
アクセサリー屋で自分用にブレスレットとパートナーにイヤリングと指輪を買った後、村を散策し、もう一体の未完のクーロスがある、次の目的地メラネスへ向かう。