March 01, 2005

平成の大合併・姉妹都市の行方

海外の都市と協定を結び、文化交流や親善を目的として、市民同士が交流する都市を姉妹都市と言う。友好都市と呼ばれることもあり、横浜市は上下関係を意識するということから姉妹都市という言葉を避け、上海市との提携を友好都市と呼んでいる。姉妹都市(友好都市)のルーツは二つあり、ひとつは、アメリカ合衆国アイゼンハワー大統領が1956年に唱えた、市民と市民による交流(peopole to people)運動。もうひとつは戦後ヨーロッパで始まった国際姉妹都市連合運動である。ギリシャの都市と姉妹都市提携をしている自治体を探してみると、これが結構ある。

日本の自治体ギリシャの自治体提携年
東京都・新宿区レフカダ(レフカダ島)1989
福島県・棚倉町スパルタ1986
富山県・利賀村デルフィ1986
愛知県・稲沢市オリンピア1987
兵庫県・篠山市エピダウロス1988
岡山県・牛窓町ミティリニ(レスボス島)1982
鹿児島県・与論島ミコノス(ミコノス島)1984

2月28日の報道によると、総務省が平成の大合併で、全国の市町村数が2006年3月末で1920程度まで減る見通しを発表したそうだ。このニュースで気になったのが 姉妹都市の行方。ギリシャの都市と姉妹都市提携をしている市区町村で、合併したところ、合併を予定しているところがどれだけあるかを調べてみた。

富山県・利賀村2004年11月1日に城端町、平村、上平村、井波町、井口村、福野町、福光町と合併。南砺市に
愛知県・稲沢市2005年3月1日に祖父江町、平和町が稲沢市へ編入
岡山県・牛窓町2004年11月1日に長船町、邑久町と合併し、瀬戸内市に

さて、これらの市町村の姉妹都市提携はいったいどうなるのだろう。他の町が編入してきたということからか、稲沢市のサイトをのぞいてみると、しっかりとオリンピアとの提携の記事もあるし、2002年には稲沢市とオリンピアの仲介役となった、元南山大学名誉教授、故国分敬治氏(オリンピア市名誉市民)の胸像除幕式が行われ、活動も比較的活発のようだ。当面は提携が続くということだろうか。

そもそも平成の大合併には「地方分権の推進」「高齢化への対応」「多様化する住民ニーズへの対応」「生活圏の広域化への対応」「効率性の向上」などがその背景にあるそうだが(総務省ホームページ)、一番の焦点はやはり財政面も含めた「効率性の向上」、つまりはムダをなくすことだろう。となると姉妹都市の継続は、ちょっとおぼつかなくなる。というのも姉妹都市提携が行われたのは、そのほとんどがバブルまっただなかの1980年代、つまりはムダを生産していた時代。この姉妹都市都市提携もムダのひとつと想像してしまう。岡山県・牛窓町、富山県・利賀村にはサイトに記事が見つからないとなおさらこういった町村の姉妹都市提携はなくなってしまうのか(なくなってしまったのか)と思わざるを得ない。
ギリシャと日本、いろいろなところでつながりを持っていてほしいが、一方で、本当にその提携がムダなものであったのなら、提携解消もやむなしというのが今の思い。仮に提携解消としても、ギリシャ側には不快な思いをさせないでほしい。そんなことから、姉妹都市提携の行方は、きちんとサイトでも公開してほしいと思っているのだが……。

さて、姉妹都市提携とはちょっと違うが、ちょっと変わった事例が二つある。小豆島とミロス島の姉妹島提携(1989年)と横浜市大倉山商店街とアテネのエルム通りの提携(1988年)だ。前者は島レベルでの提携で、ミロスとアダマス、内海町と土庄町、池田町の複数の自治体の提携。提携解消リスクがヘッジ(?)されている。島がなくならない限りは大丈夫のよう。後者は逆に街を構成する小さなユニットでの提携で、市町村合併なんかは関係ない。提携解消リスクがあるといえば、どちらかが「シャッター通り」になってしまうこと。とはいえ、その可能性も今のところは低いようだ。

Categories