May 20, 2005

ギリシャは58カ国中50位、でもランキングには意味がない

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多国籍企業の経営者、有力政治家、エコノミストが集い、世界政治経済について討議するダボス会議がよく知られている「世界経済フォーラム」が世界各国の男女差別(というより女性差別)の度合いを指標化した、「ジェンダー・ギャップ指数」なるものを発表したそうだ。今月16日のこと。世界58カ国中、日本は38位。上位には、スウェーデン、ノルウェー、アイスランド、デンマークなどの北欧諸国が占め、アジアでは、中国の33位、インドの53位、韓国が54位となっている。このニュースは、日本経済新聞をはじめとした一般紙に掲載されていた。
こういう各国指標を見つけると、やっぱり「ギリシャは?」と思って調べてしまう。世界経済フォーラムのサイトで“Women's Empowerment: Measuring the Global Gender Gap”という資料をチェックしてみところ、ギリシャは 50位。意外と言えば意外。この指数だが、「雇用機会」「待遇」「政治参加」「教育」「保健衛生環境」などの指数に加え、世界9,000人の経営者への調査をもとにはじき出されたそうだ。

ギリシャ、特に地方では、配偶の死後長期間に渡って喪服の着用を強制される。エーゲ海の島やペロポンネソスを旅行しているとく黒服の老女をよく見かける。結婚にあたっては、「プリカ」と呼ばれる持参金を用意するという風習があるとも聞いた。持参金とはいっても、家や土地ということもあるから、半端な額じゃない。ひと頃は、プリカを用意できない父親が自殺をはかるといった悲劇が起き、社会問題に発展したことがあるそうだ。58カ国中50位という数字を見たとき、こういった風習を思い出したが、アテネではそれほど喪服の女性を見ないし、プリカを義務づける法律もなくなり、若い世代の間では、プリカを馬鹿にする人たちもいるそうだ。『ヨーロッパ・カルチャーガイド ギリシア』には、「ギリシアの女性には、結婚や出産で仕事をやめるという発想はほとんど見られないし、妻が働き収入があることを自慢する傾向があり、職場でも男女は同じように働いている」といった記事があった。たしかに、旅行していて、働いている女性はものすごく多いように感じるし、2000年の選挙まっただ中に旅行したときには、選挙事務所に女性がたくさんいた。

こう思いを巡らすと、「このランキングっていったいなんなのさ?」と思うのだけど、いちいちその指標を検証する気はさらさらない。そこで、世界経済フォーラムの記事を読んでみると、政府やNGOの男女平等への取り組みを促進するための一つの指標ということ。つまりは、次回同じ調査を行った指数がよくなるようにというもので、ランキングは「まあ、数字が出たから並べてみるか」程度のもののようだ。確かに同じ指標で継続的に数値をとっていくということは、ビジネスをはじめ、どんなことでも基本的なことだし、あの国に負けたくないから、がんばって法律を整備しようなんて思う官僚や政治家もいるにはいるかもしれないが、政治・行政をそんな姿勢でやってほしくもない。次回の調査ではスコアリングがよくなればいい。

このレポートを見てギリシャ人がどう思うか。なんとなく、笑い飛ばして気にもかけないギリシャ人を想像してしまうのは、わずかな期間の旅行と本やテレビから仕入れた知識で作られた、偶像的ギリシャ人像なんだろうか。笑い飛ばしていると思うんだけどな。

コメント

技能オリンピックとうのもあるらしいですよ!ギリシャは何位なんでしょうね。

  • Posted by: ito at May 27, 2005 12:16 PM

itoさん。早速調べてみましたが、ギリシャはメンバーじゃないようですね。WorldSkillsのサイトのメンバーリストにGreeceがありませんでした。「技能オリンピック」という表現も、使われていないようです。日本では「技能五輪国際大会」、英語名は“World Skills Competition”でした。

  • Posted by: xasimoto at May 28, 2005 12:09 AM

プリカは本当かどうか知りませんが、アレクサンドロス大王がギリシア兵とペルシアの女性を結婚させるときに女性にプリカをつけてあげたらしいです。
プリカは今でもあります。可愛い一人娘のために親が用意したいのですよ。今は子供が少ないのです。娘に世話になるのです。要するに女性を守るためにつけるのがプリカらしいです。
ちなみに私の夫の友達はマンションがいくつも入っている建物ひとつ丸ごと持っている女性と結婚しました。それでもしもこの友だちが不貞でも働いたら、子供が2人もいることだし、スーツケース1つで実家に戻されるかもしれません。
なんとなくギリシアは婿取り婚のように思えます。
まぁいろいろですが…。

あらら、ギリシャは技能が無いってことなんでしょーか(笑)。まぁ、無くてもいいんですけどね。

  • Posted by: ito at May 28, 2005 10:55 AM

lemonodasosさん。コメントありがとうございます。
「女性が持参金をもって嫁ぐ」ということだけ聞くと、人によっては、「女男差別だ」と捉えられるんでしょうね。「女性を守る」「親が娘を守る」という側面があることを聞いてやはりそれなりの慣習なんだなと関心しました。
こういった側面を浮き上がらせない調査・研究なんてどうでもいいと思います。プリカがギリシャ50位の根拠の一つかどうかはわかりませんが……。

  • Posted by: xasimoto at May 28, 2005 12:29 PM

itoさん。技能がないってことはないと思いますよ。数々の傑作を生み出した古代ギリシャ人の子孫ですから。こういうのに参加するにはお金が必要。お金がないか、お金を出すことに意味を見いだしていないか、いずれかでしょうね(笑)。

  • Posted by: xasimoto at May 28, 2005 08:54 PM

ギリシア人の技能?
つい最近ギリシア人の科学者が自然繊維を開発し、それはドイツの会社で商品化されると思います。ベンツぐらい有名な会社です。
ギリシア人は人類最初の発明をしています。ロボットの基本ですが…それは車輪です!
トヨタのヴィッツはギリシアでヤリスと呼ばれています。これはギリシア人のデザインです。トヨタに勤めているのです。それから「スバル」とか「いすゞ」とかにもいるらしいです。彼らのデザインしたものがテレビで紹介されたりします。

自国ではなく世界の有名会社に働いているのだと思います。
ちなみに21世紀FOXの社長、アマゾンの社長はギリシア人です。 

やはり現代は、参加することに意義がある、ではなく、お金をだすことに意義がある、になりつつあるのですかね。

あぁ、ギリシャ人のトップについては昨年聞いたはずなのに、すっかり忘れていました。現代でも古代でも、ギリシャ人、がんばってるんですね。愛知万博のギリシャ館にも、そいういうところ、付け加えたらよかったのに。

  • Posted by: ito at May 29, 2005 11:01 AM
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