ハニアの西の外れにあるリゾート・プラタニャースのホテルで夕食をとった時のこと。飲み物メニューに、“πορτοκαλάδα”と“Λεμονάδα”というのがあったので、てっきりホテルでつくる炭酸入りオレンジジュースと炭酸入りレモネードが出てくるのかと思って注文したら、ファンタのようなボトル入りの清涼飲料水が出てきた。最初はちょっとがっかりしたが、喉が渇いていたことも手伝って、結局はおいしいなと思って飲んだ。

この炭酸飲料、ファンタかと思いきや、ボトルをよく見ると“Γεράνι”と書いてある。ハニアの街外れを車で走っていたところ、“Γεράνι”のロゴを大きく掲げたビルに出くわした。 街歩きで、ペリプテロ(キオスク)をのぞいてみると、この“Γεράνι”の炭酸飲料水が、どこのペリプテロでも、必ずと言っていいほど売っている。どうもこれはハニアとその周辺ではメジャーな清涼飲料水らしいと思い、ハニア滞在中は1日1本は必ずこの会社の炭酸飲料水を飲んだ。さらに、車を走らせていたときには、“Γεράνι”という町を見つけた。先の“Γεράνι”に関係あるに違いないと想像を働かせた。
帰国して早速ネットで調べたところ、“Γεράνι”は1928年、菓子職人でアメリカからの移民だったSofoklis Anagnostakis氏によって始められた会社で、本社はやはりハニアにあることが分かった。ハニアの有力企業で、家族経営から大企業へと成功した典型的なパターンのようだ。予想どおり社名は、“Γεράνι Κυδωνίας”に由来している。
清涼飲料水というと、コカ・コーラグループやペプシグループのように世界的な企業、つまりはブランディング、マーケティングに莫大な金を投資できる多国籍企業の商品を想像する。でも、“Γεράνι”のように地場に生きる企業には、こういった企業(コカ・コーラやペプシ以外には、ネスレとか)のお金にものを言わせた販売に立ち向かって、ぜひともがんばってほしい。というかがんばっているだろうから、その企業の商品を消費して応援したい。そういった企業は土地の一つのキャラクターだろうし、その地域で育まれたものだから、その土地の風土を知る旅行という意味でも大切なことなんじゃないかなと考えるからだし、なんでもかんでもメジャーだからよいってものじゃない。サイトによれば、“Γεράνι”は、ギリシャだけでなく、アメリカ合衆国やカナダにも商品を輸出しているらしい。クレタ島以外でも“Γεράνι”の商品を見つけた時は、ハニアの、クレタの、そしてギリシャの産業を応援する意味でも必ず買って飲みたいなと思っている。
というところで、クレタ島の名物な飲み物としては、「ラキ」「クレティアンティー」だろうけど、これに「“Γεράνι”の清涼飲料水」を追加。ただし、炎天下での糖分の入った飲料水の取り過ぎには要注意。前にも書いたが、糖分を分解する時の熱で、脱水を起こしたり、熱中症を加速させたりすることがあるらしいから(本当のところはわからないが、多分かなり当たっていると思う)。飲むなら涼しくなった夕方以降かな。
なお、肝心の味だけど、あっさり目のファンタ…………。あぁ………、結局、ファンタでその味を表現してしまった……。
salahiさん、こんにちは。
エントリーに関係するトラックバックは、大歓迎です。Geraniに関する日本語記事はこれで2つ。少しずつでもギリシャ企業に関する情報が、日本語で、インターネットで入手できるようになればと思ってます。
こんにちは。
今こちらへお邪魔したら、偶然にも近々紹介しようと思ってたGeraniの話題が出てたので、早速トラックバックさせて頂きました。詳しく書かれていてとても興味深く、記事のリンクもさせて頂きましたが、宜しかったですか?
私のブログを紹介して下さってたんですね。最近になって気付きました(汗;)ありがとうございます。